この作品は、一つのモーターで二つの階段を動かすことをテーマに制作。
階段はたくさん作ってきましたが1台のビー玉コースターに二つ設置したのは今回が初めて!
一つはビー玉コースター8で使った階段を再利用したもの。
もう一つは新しく作った「半分スケルトン階段」です。壁を透明にしたので、階段がどのように動いているのかをしっかり確認できます!
コース上には、「渦」、「くねくね」、「6レーンシーソー」を配置し、短いながらも楽しいコースになったと思います。
仕掛けの解説
この作品は解説動画も作ったので、そちらを見ていただければ大体の仕組みが分かると思います。でも、せっかくこの記事までたどり着いた方のために、さらに詳しく説明します。できれば記事を読む前に、先に動画をご覧ください。
「半分スケルトン階段」
こちらの階段と小さい階段は似ていますが、動かし方がちょっと違います。
小さい方は、カム(回転している円盤のこと)が階段を直接動かします。
一方こちらは、カムが動かしている棒付きアームで階段を動かします。
つまり、カムが直接動かすか間接的に動かすかの違いです。
アームを使ったことで、カムから離れた場所でも階段を動かせるようになりました。
このテクは今回の収穫!
半分スケルトン階段
階段の段差は3㎝、アームで持ち上がる高さは3.5㎝。次の段より0.5㎝高くなるように余裕を持たせて作っています。
解説動画でも触れましたが、階段が倒れないようにプラスチック板を中段と下段に取り付けています。これが無いと、「階段が後ろに倒れる→すき間ができる→すき間に玉が入る→詰まって動かなくなる」となります。
下の写真はプラスチック板を取り付けた後の階段ですが、玉を3つ乗せた段が矢印方向に倒れて少しすき間ができています。取り付ける前は、すき間がもっと広くて玉が入ってしまいました。
ちなみに玉がない状態だと、プラスチック板なしでもほとんど階段は倒れません。なので、すき間ができる原因は色々ありますが玉もその一つという訳です。
階段を作る時は気を付けてください。
階段のすき間
中段プラスチック板 下段プラスチック板
「渦」
ビー玉コースター24でも登場した「渦」。今回は直径16㎝とだいぶ小さめですが、8㎜の玉ならこれで充分楽しめます!
レーン間のすき間は4㎜、1周してら4㎜だけ低くなるよう傾斜をつけました。
渦を作る時に気をつけることは、曲線をきれいに切ることです!
玉はレーンに寄りかかって周っているので、少しでも出っ張りがあると軌道が変わりレーンから脱落してしまいます。なので、出っ張りができないように慎重に切りましょう!もし出っ張りができた時は、やすりがけしたり手でこすってつぶせばある程度直せます。
ビーズは穴があいていてビー玉ほど球体ではないため、上手く転がらないことがあります。
この渦のように傾きが小さいレーンだと止まる確率も高まります。
これを踏まえて、これから作る人に向けてアドバイス!
渦を作るならビーズよりビー玉を使う!
あと、大きい渦の方が作りやすい!
渦
「6レーンシーソー」
「半分スケルトン階段」を動かすアームはカムの下部だけ使っているため、カムの上部でも何かできないかなぁと考え、思いついたのがこの仕掛けです。
コースをカムで上下に動かして玉を進めるところは、8の字コースのビー玉コースター23によく似ています。
カム 6レーンシーソー
写真のように、カムの上に6レーンシーソーの足が乗っているので、カムの回転と連動して上下に動きます。
作る時の注意点は、「上下運動と玉の動きを合わせること」。
上下運動が速すぎると玉がレーンの端に着く前に傾斜が反対方向に変わってしまうので、玉が戻ってしまいきちんとターンすることができません。また、上下運動がゆっくりでもレーンが長すぎると同じようにターンできなくなります。
カムの回転はゆっくりめで、レーンはあまり長くない方が作りやすいと思います。
その他で工夫したところは、ターンスペースを広くしたことです。
入口から玉が2個同時に入ることもあるので、2個同時にターンできるようガードレールを短めにして2個通れるスペースを作りました。これが1個ギリギリのスペースだと玉が詰まったり1個だけしかターンしなくなります。
ターンスペース
以上、解説動画よりちょっと詳しい解説でした。
最後まで読んでくれてありがとうございます!