階段リフト(板タイプ)の作り方

「モーターでビー玉を持ち上げる装置を作りたいんだけど、簡単に作れるのがいい」
そんなあなたに、
今まで私が作った中で最も簡単階段リフトの作り方を紹介します!

階段 (エスカレーター)リフトの作り方も今回で3種類目になりましたが、
今回の階段はダンボールの部品を24個しか使わないのでとても簡単です!

壁と壁の間にあるダンボール板を動かしてビー玉を上に運ぶ仕組みになっていて、
真ん中をくり抜いたような階段なので「中抜きタイプ」と呼んでます。

使う物

・ダンボール(厚さ3㎜
・モーター タミヤ4速クランクギヤーボックス(他でも可)
・電池
・スイッチ付き電池ボックス
・つまようじ
・カッター
・デザインナイフ
・ハサミ(刃が細いもの)
・ニッパー
・千枚通し(目打ちでも可)
・定規
・円定規(無きゃ無くていい)
・コンパス
・画びょう
・シャーペン
・消しゴム
・木工用ボンド
・グルーガン(無くても何とかなる)
・工作マット
・ビー玉 17㎜
・プラスチックの板(ちょっとだけ)

★作り方


1、壁を作る
まずは、外側の壁を作ります。
平らで大きめのダンボールが必要です。
短い辺の方に穴(波)がくるように切ってください。

下の幅で線を引きます。※単位はmm

左端から測って印をつけて、写真のように斜めに線を引いてください。

同じものを2枚用意します。


切り離すと同じ図形が2つできます。
もう1枚も同じように切ってください。

同じ図形が4枚できるので、それを2枚ずつ貼り合わせます。


片方にボンドを塗って上からかぶせます。
広範囲にボンドを塗ると、ダンボールが反ってくるのでなるべく素早く貼りつけましょう。

同じ図形が2組になりました。

1組だけ細長い穴をあけます。

穴の場所はこちら↓ 赤い線で囲まれた部分です。

カッターとデザインナイフを使って穴をキレイに切り取りましょう。
特に内側(線を引いてない面)は、階段がこすれ合う面なので出っ張りができないように気をつけてください。

これで壁の部品は準備完了です。


2、階段の部品を作る
今度は、壁の間で動いて玉を持ち上げるパーツです。
形は壁の部品と似ていますが、段が半分ズレるように出来ています。

両端の幅が1㎜短いのは、動かすためにすき間が必要だからです。
すき間が無いと摩擦が大きくなって動きにくくなります。

印をつけて斜めに線を引きましょう。

同じものを2枚用意します。

1枚だけ1本線を足します。
左から3㎜幅で直線を引いてください。

1枚切ります。


線を足した方も切ります。
左端の3㎜幅と右側の部品は使いません。
※分かりやすくするためにこのサイズで切りましたが、右側もったいないですよね。
みなさんは③のサイズに近いダンボールを用意して切り出してください。

この3枚を貼り合わせます。


にボンドを塗って、上からを貼ります。
下の辺をピッタリ合わせてください。

上は3㎜ズレてOK。

今度はにボンドを塗ってを重ねましょう。

真ん中が低くなっているので玉を乗せられます。

真ん中の線の左端から105㎜のところに印をつけて


画びょうで穴をあけます。
穴をあけたら線は消しても大丈夫。

ボンドを塗る前に、つまようじを回しながら入れてピッタリの穴にしておきましょう。

つまようじにボンドを塗って貫通するまで入れます。

ボンドが乾かないうちに、裏側のはみ出た部分をニッパーで切り取ります。

こすってみてはみ出ていないか確認しましょう。
はみ出ている場合は反対側からつまようじを引っ張ってひっこめてください。

つまようじの周りにはみ出たボンドは拭き取ってください。

三角定規や差し金などを当てて垂直になっているか確認しましょう。

つまようじはあとで短く切りますが、とりあえずこのままで階段の部品は準備OK。


3、組み立てる
 出来上がった板状の部品を合体させましょう!

まずは、穴をあけてない方の壁に部品を貼ってを作ります。
部品のサイズは下の写真の通り。

下の部品を壁の上に立てて貼ります。
垂直に貼りましょう。

次は壁の横にボンドを塗って貼ります。
下の角を合わせます。

反対側も同じように横にボンドを塗って貼ります。

が出来たら
いよいよ合体です!

つまようじ付きの部品を枠の中に入れます。


穴をあけた壁の側面にボンドを塗って、上からかぶせます!
この時、ボンドが内側にはみ出したり、つまようじ付きの部品に付いたりしないように
注意する必要があります。ボンドを塗りすぎないように気をつけましょう。


ボンドが乾く前に、つまようじを持って上下に動かしてみましょう。
自信がない場合は、このテストをしてから壁を貼ってください。


合体したら、適当な大きさの土台を用意します。
ちなみにこちらの土台は250㎜×200㎜


手前にモーターを付けるので、
つまようじを正面に向けて土台の一番奥に設置しました。

「あれっ?これからビー玉コースター作るのに土台が小さ過ぎない?」
と思われるかもしれませんが、これには理由があります!

土台を小さくしているのは、「ビー玉を持ち上げる装置」と「ビー玉が走るコース」を別々にしたいからです。最初から分けて作っておけば、この装置を他の作品で使ったり、コースを作り替えて楽しむことができます!


これで階段は完成です!
モーターの取り付けが面倒な場合は、
このまま手動式のビー玉コースターにしてもいいと思います!

でも、自動にした方が楽しいのでモーターを取り付けたいと思います。


4、モーターを取り付ける。

モーターは、今まで作った階段(2列タイプ、壁タイプ)と同じ方法で取り付けます。
この仕組みは、階段以外の様々な装置で使えるので覚えておくと便利です!


まずは、アームの部品を用意します。
半径10㎜の円を2つ。穴のサイズはつまようじにピッタリの大きさ。
幅20㎜、長さ108㎜の細長い部品(ダンボール2枚貼り合わせたもの)
 穴の大きさはつまようじより一回り大きく。穴から穴までの間は88㎜
 
どちらの部品も円や曲線を使ってますが、四角だったり直線だけで作っても問題ありません。
見た目がいいので曲線の部品にしているだけです。


次は、円盤です。
半径44㎜の円を3つ用意します。
この部品も四角くても大丈夫ですが、その場合はこの円の内側に収まる大きさの四角でないと
いけません。
キレイな円じゃなくても機能に支障はないし、円の切り方の練習にもなるので、
円で作るのをオススメします。


円の中心を合わせて(画びょうなんかを入れておく良い)3枚貼り合わせます。
貼ったら、中心から34㎜のところに穴をあけます。
※ここの長さで、階段がどのくらい動くかが決まります。今回は、階段を68㎜持ち上げるから34㎜にしてます。


穴につまようじを入れます。
画びょうで穴をあけた後、つまようじをグリグリ回しながら入れてピッタリの大きさにしてから、
ボンドを塗って深く差してます。


なるべく円盤に対して垂直になるように、色んな角度から見てチェックしましょう。
ちょっとくらいなら曲がってても大丈夫です。


つまようじの不要な部分をニッパーで切り取ります。
先っぽは3㎜くらい残し(残さなくてもOK)、アームを取り付ける方は15㎜残してます。


モーター(シャフト)に取り付けるために円盤の穴を大きくします。
穴がピッタリの大きさになるように、少しづつ大きくしていきましょう。


ピッタリの穴をあけたら、取り付ける前にモーターの台を用意します。


シャフトの中心までの高さが54㎜になるように台を作ってください。
ちなみに、この「タミヤ4速クランクギヤーボックス」(回転数441:1の場合)は、
下からシャフトの中心までの高さが11.5㎜くらいです。
0.5㎜って細かすぎるので、11㎜で考えても問題ありません。
54㎜から11㎜を引いた答えが台の高さになるので、こちらの台は43㎜になります!

他のモーターを使う場合は、まずモーターのシャフトの高さを測ってから計算しましょう。
54㎜ - モーターのシャフトの高さ = 台の高さ


上の面がきちんと平らになるように作りましょう。


モーターはグルーガンで固定します。付属のネジは使いません。
台に乗せてから周りに接着剤を厚めに塗る感じです。

円盤を取り付けて裏からグルーガンで接着します。

接着する前に、モーターを回転させて円盤を回してみましょう!
シャフトに対して円盤が垂直に付いてないと、横から見た時にななめに回ります。
横から確認してまっすぐ回るように微調整してから接着してください。


シャフトは、基本的に表にははみ出さない方が良いです。
今回の階段装置では問題ありませんが、このモーターと円盤を他の仕掛けに再利用する時にはみ出してない方が色々と便利だからです。
再利用する人ってあまりいないと思いますが・・・。


10㎜の円をつまようじにくっつけます。
つまようじは 6㎜ 出します。


ここまできたら、
アームを取りつけて階段を動かしてみましょう!


円盤のつまようじを一番低い位置にしてください。

階段のつまようじは ㎜ 残して切ります。

階段のつまようじの真下にモーターのシャフトがくるように置きましょう。


アームと壁はくっつくくらいでOK。
片手でモーターの台を押さえながら、スイッチを入れてテストしてみてください。


玉が落ちる場合は?
玉が乗っかる部分に傾斜をつけると安定します。
小さいハサミを使ってカットするか指でつぶして傾斜を作ってみてください。
きっと安定するはず!


テストが上手くいったら、その場所で台を固定しましょう!

これで完成です!

5、補足

動画はここまででしたが、ちょっとだけ補足します。

この階段の入口にレーンをつなぐと、レーンから流れてくるビー玉の勢いで玉がうまく乗らないことがあります。なので、入口にガードレールがあった方が確実に玉を乗せることが出来ます!

下の写真の右が今回作った階段、左はビー玉コースター24で使用した階段です。
大体同じ形なのですが、左はガードレール込みで作ってます。


入口を比べてみましょう!
左は右よりもダンボール2枚分だけ幅が広くなっています。両サイドの2枚がガードレールになっているんです。
今回は、部品の数を少なくするためにガードレールなしで作ったので、レーンとつなげる場合はガードレールが必要になります。


今回作った階段はビー玉コースター29で実際に使用したので、その時のガードレールを紹介します。

下の写真(あまり鮮明な画像じゃなくてすみません)が、入口とつないだレーンです。
レーンのガードレールの内側にプラスチック板を取りつけています。
レーンの幅は26㎜(内側20㎜)。プラスチック板は2枚で1㎜くらいなので、17㎜のビー玉が十分通る幅です。

こんな感じでつなげました。
階段とレーンは接着しなくても大丈夫!

前のビー玉は後ろからきた玉に押されますが、横に転がることはありません。
これで安心です!
中段や出口はガードレール不要!


ビー玉コースター29のように、1つのモーターで階段を2つ動かすのも面白いです!
ぜひ、チャレンジしてみてください!